2010年3月10日
人工透析
腎臓には糸球体濾過、尿細管の再吸収といった尿の生成、老廃物の排出、免疫、内分泌、代謝といった機能がある。免疫は細
胞性免疫への関与が示唆されており、腎不全の患者では細胞性免疫の低下が認められる。また内分泌は傍糸球体装置によるレ
ニンの分泌やエリスロポエチンの分泌、ビタミンDの活性化、キニン、カリクレイン、プロスタグランディンの分泌などがあ
る。腎機能障害、慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)ではこれらの機能が障害されていく。腎機能を簡単に示す指
標として、尿検査による蛋白尿、血尿といった所見や、クレアチニンクリアランスを用いられる。採血検査では、血中尿素窒
素(BUN)、クレアチニン(Cr)値がある。クレアチニンは骨格筋由来の代謝産物であり、体格や運動量の影響を受ける。尿
素窒素は蛋白質の代謝産物であり、感染症、ステロイド、消化管出血や食事内容などに影響を受けるため、両者を見ながら腎
機能を考えていく必要がある。一般にクレアチニンは2mg/dl以上になるとネフロンの数は正常の半分以下になっていると考え
られる。クレアチニンが5~7mg/dlあたりになると透析療法の導入を検討するという流れになる。慢性に進行した場合はクレ
アチニンクリアランスが10ml/minを切るまで通常の生活を送る上で自覚症状が乏しい場合も多い。人工透析はクレアチニンク
リアランスが10ml/min台(非透析時も含めた時間平均値)の血液浄化能力しかないため、かなりの時間的制約があるにも関わ
らず活動、食事などに関しては慢性腎不全と同様に制限を加えなければならない治療法である。そのため、透析導入をできる
だけ遅らせる治療がなされている。それが降圧薬による血圧コントロールや食事療法である。旧厚生省研究班の透析導入基準
(案)によれば、臨床症状、腎機能(検査値)、日常生活障害度、年齢によって腎機能障害のスコア化を行い、60点以上とな
ったら透析導入を行う、と定めている。ただし、基礎疾患が糖尿病である場合は60点に達していなくても透析導入に踏み切る
場合がある。透析患者の予後は動脈硬化による心疾患が多いため、糖尿病がある場合は早期導入した方が動脈硬化の進行を食
い止められる可能性が示唆されているが、まだ結論は得られていない。
透析導入の場合は血液浄化療法の選択として次節の分類にあげられるものが知られている。特に有名なのが腹膜透析と血液透
析である。近年の考え方ではPD firstという考え方が主流であり、患者の生活環境が許すのならまずは腹膜透析を行い(残腎
機能が保てているなら)、4~5年したら血液透析に移行するのが最も良いとされている。あくまで残存腎機能が保てている事
が前提であるため、血液透析回避目的で腹膜透析を継続する事は避けるべきである。また、PD lastという考え方もあり、こ
ちらは血液透析に耐えられない終末期医療において、腹膜透析を利用した最小限の腎機能代償を行い、生活レベルの改善を図
るものである。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
人工透析を受けなければいけない人って本当に大変ですね。
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